被疑者段階で被害者と示談をし、不起訴処分となった事例

 

事件の内容

男性がお店の女性店員の胸を触る等した行為が暴行と判断され逮捕されてしまったという事案です。

結果

不起訴処分を獲得することができました。

解決までの期間

5日

 

主な争点

特になし(時間との戦い)

弁護士のコメント

本件は勾留満期の5日前に加害者のご両親が相談にきました。刑事事件の場合、本人が逮捕されているときは身内の方が相談にきます。
本件では、身内の方が、検察から示談ができれば不起訴処分となる可能性が高いと伝えられており、だからといって自力で示談をすることも難しいということで弁護士に依頼をしてきました。勾留満期までの時間が限られていましたので、とても緊張感がありましたが、①弁護士から担当検察官に連絡をして被害者の連絡先を聞くこと、②被害者の方と連絡し、謝罪と示談の交渉をすること、③実際に示談金を支払って示談をすることまで非常にスムーズに進み、なんとか勾留満期に不起訴処分により釈放してもらうことができました。
上記のうち①については、被害者に示談の意思があるかどうかを検察官に確認してもらいます。被害者に「示談をしたくない」と言われてしまえば、検察官から被害者の連絡先を教えてもらうことはできず、起訴前の示談は諦めざるを得ません。被害者によっては、起訴後であれば示談に応じるという方もいるので、その場合は、起訴されるのを待って示談交渉をすることになります。
上記のうち②については、加害者側は立場的に弱いので、ある程度、被害者の言いなりにならざるを得ない側面もあります。しかし、加害者側の経済状況にも限界があり、また、過去の事例に照らし合わせながら相場となる金額を提示することで交渉を進めていきます。被害者の顔色をうかがいつつ、慎重に話をしていかなければならないので大変です。
上記のうち③については、示談書を準備して被害者と日程調整をして弁護士のみで示談に臨みます。被害者の方に対して失礼があってはいけないので、相当気をつかいます。場所は、被害者の自宅であったり、喫茶店やファミリーレストランを指定されたりします。示談後は、直ちに検察庁に示談書をFAXし、あとは検察庁の判断を待つことになります。

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