法人と会社代表者について、まとめて破産申立をした事例

 

事件の内容

いかがわしい自称コンサルタントの協力のもと、銀行から融資を受けたものの、そのコンサル料が高すぎてかえって経営を圧迫してしまい破産に追い込まれたという事案です。
会社代表者は、コンサルタントの指示のもと、クレジットカードで購入した商品をすぐに売却して現金化したりもしていました。

結果

会社代表者は、無事に免責許可を得ることができました。

解決までの期間

9か月

 

主な争点

破産申立の管轄
免責許可の有無

弁護士のコメント

人について破産申立をする際、かつてはどのような案件でも東京地裁に申立てをすることができました。法律的には会社の本店所在地を管轄する地方裁判所ですが、なぜか東京地裁は運用で全件受け入れを行っていました。それが、最近になって法律どおりに東京に管轄がある事案のみ申立てを受理するように運用が変わっていました。なお、東京地裁に破産申立てをするメリットは、申立時に必要な予納金が一番安いからです。
本件では、会社の本店所在地が千葉にありましたので、本来、千葉の裁判所に破産申立てをすべきでしたが、運用が変わっていることを知らずに東京地裁に申立てをしたため、裁判官にこの点の指摘を受けてしまいました。もっとも、本件では事業所が東京都内にもあったため、なんとか東京地裁で申立てを受理してもらうことができました。
本件ではクレジットカードで購入した商品をすぐに転売して現金化しています。これはダンピングといって免責不許可事由に該当しますが、よっぽど酷くない限りは免責が認められる傾向にあるようです。その他の免責不許可事由としては、よくあるものとしてはギャンブルによる借金がある場合、偏頗(へんぱ)弁済を行ってしまった場合などがあります。偏頗弁済とは、特定の債権者のみに優先的に返済をしてしまったような場合であり、他の債権者との関係で不平等なので問題となります。また、例としては少ないですが、詐欺等により多数の人から損害賠償債務を負っている場合や、財産を隠したり、破産管財人や裁判所に虚偽の報告をしたりした場合にも免責不許可事由に該当します。これらは悪質であり免責が不許可となりやすい傾向にあります。

 

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